どんより空だと思えば晴れ間も見えて、梅雨の終わりが近い気配。風は強めです。林に入ると風の音に乗って、オオタカ幼鳥の声が聞こえてきました。風を受けて、シロダモの葉の裏が白いのが目立っていました。
林にはエナガ、シジュウカラの混群がいて、いずれも幼鳥でした。メジロも混じっています。エナガは単独でしたが、常に群れでくらす鳥なので近くに群れの本体がいるのでしょう。
ヂヂというかすかな声を聞いたあと、飛んでいく姿は鳥ではなく昆虫でした。一瞬小鳥かと思う大きさでしたが、形や飛び方から昆虫、それもセミだとわかりました。すぐに見えなくなりましたが、一瞬目にした記憶では翅が茶色。その翅色のセミはアブラゼミしかおらず、先ほど耳にしたヂヂの音とも一致します。気づけること、わかることは楽しいですね。そういえば昨日の帰り道では、アブラゼミが鳴いていました。
オオタカ幼鳥の声が聞こえたので空を見上げると、ハシブトガラスが飛んでいました。ツバメもどこかへ飛んでいきます。幼鳥が青空に出てくることを予測して、飛翔撮影モードに切り替えて備えます。30秒後に再び幼鳥は鳴きながら林の上を飛び、一瞬わたしの視界の空に出てきましたが、ほんの一瞬だったので撮り逃してしまいました。最新のファームウェアでZ8に追加された機能、フォーカスリミッターをONにしておくべきだったか。
カワセミを期待して池に降りていくと、ちょうどダイビングするようすが遠くに見えました。水面から飛び立ったカワセミは、2つの池をショートカットするように林の中を飛んでいきました。
知人から聞いた話ですが、オオタカ幼鳥がある建物にとまり、ガラスに映った自分の姿を見てかかっていき、ぶつかったそうです。これはオオタカが鏡像認識ができないことを示していて、たいへん興味深い観察です。ちなみに知能が高いカラスも、鏡像認識はできないことが知られています。それにしてもこんな生態がわかるようになったのも、オオタカが身近な鳥になったからこそ。少なくとも2人の知人の家の庭にオオタカが現れ、獲物をさばくようすが記録されています。街のオオタカ、山のオオタカ、分けて考えたいものですね。
1. カルガモ、2. キジバト、3. カイツブリ、4. カワウ、5. オオタカ、6. カワセミ、7. ハシボソガラス、8. ハシブトガラス、9. シジュウカラ、10. ヒヨドリ、11. ツバメ、12. エナガ、13. メジロ、14. ムクドリ、15. スズメ、16. ドバト、17. ホンセイインコ