一昨日ルリビタキが初認され、この冬の役者が揃いました。今朝も仲間が確認しましたが、私は観察記録さえあればよいので、出会ったら撮らせていただくというスタンスでいつも通り探索を進めます。
住宅地のアンテナにカワラヒワがとまっていました。なぜか1羽きりです。なかまはどこにいるのでしょう。林は落葉が粛々と進み、さらに鳥がよく見えるようになってきました。エノキやムクノキでは、今朝もツグミとシメ、ヒヨドリが三つ巴で実の争奪戦を繰り広げています。ツィーッという声の先を見ると、飛んでいった鳥の胸の橙色が一瞬見えました。アカハラです。
黄葉の美しい林を小鳥の混群がゆっくり移動していました。落ち葉が風に舞うように見えます。コゲラ、ヤマガラ、シジュウカラ、エナガ、メジロに混じり、ヒガラもいました。ヒガラは高木の梢近くにいることが多く、写真を撮れる機会は少ないのですが、今朝は珍しく低い位置にいてくれました。遠くからもときおりチューという鳴き声が聞こえます。混群の隊列は間隔が広めで、活発ながら動きもゆっくりでした。錦秋の風景の中を小鳥たちが飛ぶ光景は格別で、編集に追われてなければ最高の時間でした。じつは気が気ではない状況なのですが、こうして自然観察をしていると不思議なことに気分が落ち着いてきます。
どうやらキクイタダキはいないと見切りをつけ、混群の先頭になるエナガの群れを追い越していくと、リュウキュウサンショウクイの鳴き声が聞こえました。混群のそばにいることが多いのですが、離れた位置から声が聞こえます。どこだろうと見上げると、青い空を軽く羽ばたいたあと滑空するタカが目に入りました。最近の観察からハイタカだろうと思い込みますが、きちんと確認してみると、顔の「頭巾」は深く、翼指は５ですからツミです。そして虹彩が黄色なので、メスですね。ゆっくりと滑空するツミに、なぜかカワラヒワの群れが「伴走」していました。以前も似たような行動を見ましたが、擬似攻撃のような意味があるのでしょうか。ツミは速度を上げて飛んでいきました。
池のほとりのムクノキにもツグミが数羽いました。ある程度食べた後なのか、とまって休んでいるように見える子が３羽います。池には１羽のヨシガモがぽつんといましたが、お腹が空いたらいなくなってしまうでしょう。今の井の頭池に、水面採食ガモが食べるものはほとんどないのです。
1. ヨシガモ、2. カルガモ、3. ホシハジロ、4. キンクロハジロ、5. キジバト、6. オオバン、7. カイツブリ、8. アオサギ、9. ツミ、10. オオタカ、11. コゲラ、12. リュウキュウサンショウクイ、13. オナガ、14. ハシボソガラス、15. ハシブトガラス、16. ヒガラ、17. ヤマガラ、18. シジュウカラ、19. ヒヨドリ、20. ウグイス、21. エナガ、22. メジロ、23. シロハラ、24. アカハラ、25. ツグミ、26. ルリビタキ、27. スズメ、28. キセキレイ、29. ハクセキレイ、30. シメ、31. ウソ、32. カワラヒワ、33. ドバト、34. ホンセイインコ