2025年12月1日の井の頭公園での野鳥観察記録

野鳥観察情報

雲が広がってどんより曇り、ひんやりします。ただ日中は晴れて20℃まで上がるそうで、寒暖の差が大きいですね。

家を出てすぐにムクドリの声を聞くのは、ずいぶん久しぶりでした。ムクドリはオオタカの主食の一つなので、オオタカのなわばりにいたムクドリは、かなり食べられて減っているのではと考えています。それほど、当たり前にいた鳥を見かけなくなっています。少なくとも、ムクドリたちはオオタカが狩り場にしている場所を避けるようになったのではないでしょうか。ムクドリは多い鳥なので、いるところにはいます。同じコースを同じ時間帯に20年歩いていて、ムクドリにほとんど出会わなくなったのはここ2、3年のこと。オオタカが子育てに成功するようになったのは2020年以降で、時期がだいたい一致しています。

各所のエノキとムクノキでは、ツグミ合戦が繰り広げられていました。在庫が少なくなってきた実をめぐっての争奪戦です。同様にシメ合戦も見られます。今朝は数羽が追いかけ合っていました。

冬鳥の影が少ない中、ピュルリピュルリというリュウキュウサンショウクイの鳴き声が聞こえたので、近づいていくと混群がいました。枝葉が混んでいたので、多少落葉しても見えにくい場所でしたが、なんとか捉えました。単独ではなく混群のそばにいるパターンですね。そのとき、ジジジジとキクイタダキの鳴き声が聞こえました。混群の鳥の多くは落葉広葉樹であるイヌシデの木にいましたが、お菊ちゃんはそのそばのヒノキにいて、私が見つけた瞬間アカマツに移りました。この動きを見逃さないことが、観察のポイントです。鳥の飛翔をがんばって目で追いかけるのです。とまったあたりを双眼鏡で確認すると、もちろんお菊ちゃんでした。葉に潜って見えなくなったあと、再び小さな鳥の影が動いたので確認すると、今度はヒガラでした。お菊ちゃんとヒガラは針葉樹にいる小さな虫が好きで、よく一緒につるみます。コゲラやヤマガラ、シジュウカラ、メジロなど混群のほかのメンバーは、落葉広葉樹にいる虫のほうが好みのようで、ついていかないことが多いのです。今朝はそのパターンでした。写真は御愛嬌ですが、2週間後の観察会に向けて、お菊ちゃん健在を確認できたのが収穫でした。

池のほとりでもツグミ合戦が繰り広げられていました。ヒヨドリ並みの接近戦はシャッターチャンスですが、時間切れとなってしまいました。カモがほとんどおらず、カワウが追い出された池は、寂しさを通り越して殺風景に見えます。かいぼり後の井の頭公園の豊かな生物多様性を取り戻したいものです。

1. カルガモ、2. キンクロハジロ、3. キジバト、4. オオバン、5. カイツブリ、6. アオサギ、7. コゲラ、8. リュウキュウサンショウクイ、9. ハシボソガラス、10. ハシブトガラス、11. ヒガラ、12. ヤマガラ、13. シジュウカラ、14. ヒヨドリ、15. ウグイス、16. エナガ、17. メジロ、18. キクイタダキ、19. ムクドリ、20. シロハラ、21. ツグミ、22. スズメ、23. ハクセキレイ、24. シメ、25. カワラヒワ、26. カシラダカ、27. ドバト、28. ホンセイインコ

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