2025年10月24日の井の頭公園での野鳥観察記録

野鳥観察情報

ぐずついたダメな天気が続きます。パタゴニアの長袖トレーナーにR1フリースのサーマルウェイト、アウターはトリオレットジャケット、ファイントラックの手袋の秋完璧装備でしたが、林の中では肌寒さを感じました。秋がなくなったかのような気候を体感する今シーズンです。
最初の観察地で空を見上げていると、2羽のアマツバメが飛んでいきます。そこは林の中で空が狭いので撮り逃しましたが、大きさと形からヒメアマツバメではなくアマツバメだとわかりました。隣にいたMさんがジョウビタキを見つけ、私は今季初の観察です。ジョウビタキについては、友人が先週確認。例年より1週間くらい早い初認でした。ほかになにかいないかなぁ、と見回していると、ヒヨドリおよそ30羽の群れが固まって飛んでいきました。井の頭公園内で見るヒヨドリの渡りとしては最大級で、見応えがあります。撮影したかったのですが、林の中でいきなり現れたので眺めるだけ。壮観でした。
秋の渡りを目の当たりにするような観察を立て続けにおいしくいただき、探索を進めました。次に気づいたのはチュー チューというヒガラの地鳴き。2羽はいます。ヒガラは数日前に確認されていましたが、山から降りてきたのが混群の中にいるのでしょう。井の頭公園ではかつて越冬したこともありますが、ずいぶん久しぶりのお越しです。鳴き声はメジロやシジュウカラの声に混じって聞こえました。針葉樹の高い位置でしょうか。姿は確認できませんでした。
歩を進めると、ミズキの木にキビタキが来ていました。メジロの大群と同じ位置にいるので見分けるのに苦労しますが、動きや大きさ、シルエットで選別します。ツグミ属のツィーという声を頼りに目を凝らすと、これも今季初のシロハラを確認できました。キビタキはごちゃっと入ってきたようで、林のそこここで見かけます。しかも、樹上から低い位置に急降下し、地上に降りては低い位置に上がることを繰り返していました。そういう行動をあちこちで見かけます。とてもよく探し、観察するOさんが、キビタキが地上に降りたり、低い位置を飛び回っていたという話をしていたのと一致する観察でした。あちこちで見かけるといっても、鋭く飛ぶ鳥の影を捉え、飛んでいく姿ととまった位置をがんばって目で追い、さらに暗がりでとまっている鳥の形を認識できないとなかなか見えません。

キビタキのメスタイプ(オス若鳥かも)
キビタキのメスタイプ


キビタキはふつう樹上で行動する鳥なので、複数の個体が繰り返し地上に降りるのは大変興味深い行動です。この動き、最近シジュウカラがよく地上に降りてチュウゴクアミガサハゴロモを捕食する姿を想起させます。
ふと見上げるとアオバトがいたり、ミズキの木にエゾビタキがとまったり、水場に今季初のアカハラが来たり。とにかく、寒さとともに渡り鳥たちがごちゃっと入ってきたように感じました。

エゾビタキ
アカハラ


すっかりお腹いっぱいで池に降りていくと、噂のオシドリがいました。井の頭自然文化園の中のオシドリケージに飛んでいき、ケージの脇で休む行動から、昨年来ていたのと同一個体ではと噂になっています。そのほかのカモはほとんど増えず、かいぼりの必要性をますます強く感じます。極端な思想で声が大きい自然保護団体の意見に逆らえずにかいぼりができないのなら、カモたちのためにコカナダモを生やしておけばよし。刈り取っても濁って日光が入らなければ、結局在来の希少水生植物も生育できないのではないでしょうか。これでは、人も生きものもみなが不幸せです。

孤独なオシドリ

1. オシドリ、2. ヒドリガモ、3. カルガモ、4. ホシハジロ、5. キンクロハジロ、6. アマツバメ、7. キジバト、8. アオバト、9. オオバン、10. カイツブリ、11. カワウ、12. アオサギ、13. カワセミ、14. コゲラ、15. モズ、16. ハシボソガラス、17. ハシブトガラス、18. ヒガラ、19. ヤマガラ、20. シジュウカラ、21. ヒヨドリ、22. エナガ、23. メジロ、24. ムクドリ、25. シロハラ、26. アカハラ、27. エゾビタキ、28. キビタキ、29. ジョウビタキ、30. スズメ、31. キセキレイ、32. ハクセキレイ、33. カワラヒワ、34. ドバト、35. ホンセイインコ

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