アンテナにとまっているヒヨドリを眺めながら住宅地を歩きます。もしかするとイソヒヨドリかも! いやあのシルエットはヒヨドリだろう、などと考えながらその鳥を見つめます。わたしのHI(人間知能)がヒヨドリ99%と弾き出したので、双眼鏡で確認せずに進みました。(あのトサカはヒヨだよ)もしイソヒヨドリだったらどうすんの!とは思いません。
最初の観察地はあまり変化なし。ここでも、声が聞こえなくとも立ち止まって目を凝らしたほうがよいでしょうか。そういうのを徹底し始めると、井の頭公園の野鳥を観察・調査するのに何時間かかることか。たまに発見がありそうですけどね。さて、おもしろくなってきたのは第2観察地です。ウグイスがチャッ チャッ チャッと鳴き、シジュウカラ数羽の小群、メジロ多数が動いています。混じっている渡り鳥はいないかぁと、ナマハゲ風の心の声を上げながら目を凝らしました。残念ながらキビタキも見つかりませんが、それならと群れの行動を観察することに。彼らは一体何をしているのか。メジロは高木の梢付近にいるので行動を観察することが困難でしたが、シジュウカラは実がほとんどなくなったエゴノキをウロウロしています。最近、地上に降りる動きを見ていないので、もうあの虫はいないのかなと野帳にメモをした刹那、地上に降りました。なんと! 慌ててメモに取り消し線を書き加えて観察。 降りたところを狙うべくカメラを構え、撮影してみると……やはりやはりのチュウゴクアミガサハゴロモが写っていました。外来種ですが、皮肉なことに鳥たちを支えている存在です。最近気温が下がってきましたから、昨年の観察どおりでいくとハゴロモはそろそろ終わりで、このあとツヤアオカメムシにシフトしていくはず。このカメムシは在来種ですがもともとは南方系で、温暖化の影響か分布が北へ広がってきているといいます。皮肉が多いですね。もう一つの考察はジョロウグモ。これはカルチャースクールでの講演で話しましたが、もう少しするとシジュウカラに食べられるのではないかと予想しています。もう少し観察していきましょう。今朝はいつもに増してじっくり観察してまわったので、第2観察地にゴンズイがあることに気づきました。井の頭公園にはないと思っていたのですが、意外な場所にありました。2色効果の果実が目立つから気づいたようなもの。このゴンズイを知っている人はいるかな……もしいたら、トコロジストとして認定です。
林の中心部にキビタキは見つかりませんでした。ミズキの在庫を確認するとまだありますが、やはりそろそろ見納めなのでしょうか。週末は観察会ですから丹念に探索を進めます。すると、混群の声が聞こえました。林の中心部の有力な観察ポイントへ行ってみますが、声はすれども鳥の姿は見えず。一枚奥のようです(木々がつくる枝葉のカーテンのような幕をわたしは一枚と数えます。幕が幾重にも重なっていると往生します)。姿を捉えるために立ち位置を変えようと移動しているとき、ひょっこり出てきた小鳥はジョビ子でした。ん?ジョウビタキ?だよな、んだんだ。少しだけ疑ったのは、ジョビ子がかなり色黒だったからです。でもほかに似たヒタキ類はいません。尾羽を振るわせる動きを見て、やはりジョウビタキだと確認できました。この子が仲間から噂に聞いていたガングロジョビ子でしょうか。いろいろ観察したかったのですが、ヒヨが追い払ってしまいました。わたしのなかのヒヨドリの格付けがまた下がりました。一時は「森を創る鳥」と絶賛していたし、まるごとヒヨドリの『とことんヒヨドリ』の企画を社内に提出しようと本気で思ったほど……でも最近は大嫌い! それは半分冗談ですが、池へ向かうことにしました。すると降りていく道の手前で、エナガの大群とメジロの大群が動きまわっているではないですか。すごくにぎやか! なにごとか把握したかったのですが、これも高い位置なのとそれぞれ少なくとも30羽はいたので、狙いを絞りきれず、ただただ見上げていました。
池へ降りていくと、カモが小群で飛んでいます。カルガモ、カルガモ、キンクロ……保全のために、フローターをつけた人が何人か池へ入ったのでカモは驚いて飛び立ち、降りる場所を見極めるために何周も飛んでいました。オシドリのエクリプスが飛んだのを見つけて即応。9割方撮影に失敗し、そろそろ次の予定の時間になったところで観察を終えました。
1. オシドリ、2. ハシビロガモ、3. カルガモ、4. オナガガモ、5. ホシハジロ、6. キンクロハジロ、7. キジバト、8. アオバト、9. オオバン、10. カワウ、11. アオサギ、12. オオタカ、13. コゲラ、14. オナガ、15. ハシボソガラス、16. ハシブトガラス、17. ヤマガラ、18. シジュウカラ、19. ヒヨドリ、20. ウグイス、21. エナガ、22. メジロ、23. ジョウビタキ、24. キセキレイ、25. ハクセキレイ、26. カワラヒワ、27. ドバト、28. ホンセイインコ