梅雨らしくどんよりと曇っています。メジロのさえずりを聞きながら雨への備えをして、2日ぶりの観察へ。住宅地も林も静かで、とくに発見はありません。井の頭公園では春の渡りが終息したと宣言してよいでしょう。こういうときは留鳥の行動を観察するチャンスなのですが、姿があまり見えません。池の状態も最悪で、カイツブリの子育ては観察できないし、カワセミもたまに現れる程度です。
いないだろうと思ってはいますが、探索の手綱は緩めません。ポイントごとに立ち止まり、動くものを探します。この「探す」という行動の繰り返しが、見つける力になります。シーズンになったときに、どこかに出かけたときに、前よりも見つかるようになるのです。五感を研ぎ澄まして観察経験を積むことで、この世界を高い解像度で観ることができます。
池に出ると、ツバメの群れがいます。青空なら撮りまくるところですが、白い空では撮影意欲も正直湧きません。それでも、観てみようと思いました。周囲を広く見て数えると、全体で30羽ほどの群れです。何家族かが合流した群れだとわかります。親鳥と数羽の幼鳥、3から4家族くらいの群れだろうか……そんなことを考えながら観察していたとき、羽ばたき方が違う子がいるのに気づきました。翼がより細長く、ブーメランのようです。なんとアマツバメでした。ツバメの群れの中に混じっていたのです。これも「混群」のひとつの形ですね。こういう発見、気づきがあるので、よく観察することはほんとうに大切です。
ヒメアマツバメはたまに飛来しますが、アマツバメはまれです。このアマツバメはどこから飛来したのか。いつ、ツバメの群れに合流したのか。ほかにもアマツバメがいたのかもしれない。ツバメの群れに参加するとどういうメリットがあるのか。発見は謎を呼び、それを解き明かすためにまた観察する……こうして自分が生きているこの世界の一部を知ることになります。ほんのほんのほんの小さなことでも、この世界に存在する一つの事実です。これだから、自然観察はやめられないのです。
1. カルガモ、2. アマツバメ、3. キジバト、4. カイツブリ、5. ダイサギ、6. オオタカ、7. コゲラ、8. ハシボソガラス、9. ハシブトガラス、10. シジュウカラ、11. ヒヨドリ、12. ツバメ、13. メジロ、14. ムクドリ、15. スズメ、16. ドバト、17. ホンセイインコ