2025年12月23日の井の頭公園での野鳥観察記録

野鳥観察情報

玄関を出ると、第一声はメジロでした。今思えば、今日の興味深い観察を暗示していたようでした。

物語はカキノキレストランで展開されます。わたしはカキノキの隣のビワが開花しているのを確認し、ツグミとメジロが熟柿を味わっているのを観察しながら、撮影していました。遡って撮れてる機能を使わない私にとって、カキの実を食べていた鳥が飛び去るきっかけ、仕草を見切ることは重要です。前にも書きましたが、格闘技や武道にも通じる、徹底した相手の観察ですね。今朝はツグミを中心に観察しましたが、食べる量や飛ぶ前の仕草に個体差があるので、なかなかパターン化は難しいと思いました。

それはさておき、観察中ずっとメジロがチュルチュルチュルチュルと連続で鳴きながら、頭を左右に振っていました。カキノキの数カ所でほかの個体も同じことをしています。わたしは空を見上げてタカを探しました。このメジロ語は「敵襲!警戒せよ」だとわかるからです。ここにシジュウカラがいれば、ヒーヒヒと鳴きますし、エナガがいればチリリリリ チリリリリと鳴きます。コゲラはギーギーーーといつもより長めの声を出します。いずれも「敵襲!警戒せよ」です。ところが。タカは見つかりませんでした。首を傾げて観察を続けていると、カキノキのすぐ上で2羽の小鳥が交錯しました。一瞬、メジロ合戦だったのかと思いましたが、片方の体がひと回り大きく見えました。とまった鳥を確認すると……モズでした! そう、メジロたちはどこかにいたモズに対して警戒体制を取っていたのです。上空ばかり探してメジロたちが警戒していた相手を見つけられなかったことは悔しいですが、観察によって答えを得られたことで意味がわかってスッキリしました。やはり、自然界の動きがわかることはうれしいですし、その基礎となる観察はとても大切です。

さて、お騒がせモズ子はカキノキのてっぺんにとまり、動きません。メジロはチュルチュルチュルを続けていますし、襲えないサイズであろうツグミも一応気にしているのか、動きを停めています。この緊張状態で、カキノキの上に飛んで虫採りした個体がいました。飛翔撮影ができてありがたいですが、こんなときによくやるなと呆れました。その後モズ子に向かっていきモビングする個体もいて、メジロの気の強さをあらためて感じました。

モズ子が奥のヒノキの梢に移ってもチュルチュルチュルは続きましたが、その後飛び去ると、にぎやかな騒ぎが夢だったかのように静寂が訪れました。

カキノキレストランでかなりの時間を使いました。最初の観察地ではシロハラとツグミが地上で行動しています。樹上の実の在庫がなくなり、いよいよ観察の場は地上に移るのでしょうか。その後はリュウキュウサンショウクイなど眺めながら池へ。がらんとした池は、ついにキンクロハジロもいなくなりましたが、餌やり自粛キャンペーン以来珍客になったオナガガモとマガモが1羽ずついました。明日にはいなくなります。これは断言できます。万が一いたら、それは別個体です。相変わらずカワウはいません。

仕事に追われ、日が暮れてからようやくブログを更新するために写真を見返していると、カキノキの上空で虫取りしていた鳥がメジロではなくアトリだったことがわかってびっくり! これだから野鳥観察と撮影はやめられないのです。特に珍しい鳥がいなくても十分に楽しめて飽きません。なぜなら野は知らないことだらけだから。

1. カルガモ、2. マガモ、3. オナガガモ、4. ホシハジロ、5. キジバト、6. オオバン、7. カイツブリ、8. アオサギ、9. オオタカ、10. コゲラ、11. リュウキュウサンショウクイ、12. モズ、13. ハシボソガラス、14. ハシブトガラス、15. ヤマガラ、16. シジュウカラ、17. ヒヨドリ、18. ウグイス、19. エナガ、20. メジロ、21. シロハラ、22. ツグミ、23. スズメ、24. アトリ、25. シメ、26. カワラヒワ、27. カシラダカ、28. ドバト、29. ホンセイインコ

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