2026年2月3日の井の頭公園での野鳥観察記録

野鳥観察情報

住宅地は人も鳥も静かで、空気の冷たさが身に沁みますが、そんな真冬の寒さも心地よいものです。
最初の観察地にそっと足を踏み入れて、霜柱がほとんどないのを確かめます。関東は年が明けてからまともに雨が降っていないので、地中の水分が少ないに違いありません。そんなことを考えていると、ガサッ ガサッという音が聞こえました。ガサとガサの間が空くので、キジバトではありません。周囲はまだ暗かったのですが、ガサガサをしていたのはツグミだとわかりました。例によって落ちているエノキの実を見つけて食べています。エノキはオオムラサキにゴマダラチョウ、タマムシなど複数の昆虫の食草(食樹)ですし、じつに多くの鳥が実を食べます。本当にえらい木です。さて、遠くからツグミのようすを見ていると、近くにシロハラが降りました。シロハラは少しずつツグミのほうに近づいていきます。(おいおい、近づきすぎじゃないの……)と思いつつなおも見ていると、案の定ケンカになりました。絶好のシャッターチャンスですが、とにかく暗いので彼らの空中戦を写し止める速いシャッターが切れません。ブレブレになるのをわかりながら、シャッターを押しました。決着がついたかと思いましたが、ツグミもシロハラも去りません。(これは2回戦がある!)次の展開が読めたので、感度をあまり使いたくない12800まで上げ、シャッターを飛翔撮影ではやや遅めの1/3000に設定してその時を待ちました。シロハラが少しずつ距離を詰めていくと、予想通り闘いが始まりました。2羽が想定よりも高く上がったので、フレームアウトさせてしまいましたが、少しは撮れたようです。超高感度でノイズが出るのは必至ですが、写真家的には撮れずに指をくわえるよりもマシです。地上に降りた2羽のようすを見ると、シロハラがまた少しずつ距離を詰めていきます。ツグミは場所を変えません。両者一歩も譲らずで、3回戦があるのは明らかでした。やがて3回戦が始まり、キーシーキーというような、シロハラでもツグミでも聞いたことのない悲鳴のような高い声が聞こえると、2羽は着地しました。これで決着がついたようで、その後シロハラはツグミに近づくことなく一定距離を開けてガサガサを始めました。ツグミも少し離れたシロハラを追うことはしません。こうして、それぞれガサガサをしていました。ここまで10分以上観戦していたわたしは、再戦を期待して待ち続けましたが、ツグミは不意に樹上に上がってしまいました。隣接するアパートから勢いよく人が出てきたので、驚いてしまったのです。待っていれば再び地上に降りてガサガサをするでしょうし、2羽の気分次第では再戦を始めるかもしれません。でも、密着取材するほどの時間はなかったので、その場を離れることにしました。
食べ物が少なくなってくると、同種別種問わず小競り合いが多くなることは前にも書きました。今朝はそこそこカッコいい場面を撮ることができましたが、鳥たちは厳しい冬を生き抜くために必死です。彼らに対して敬意を払い、愛情を込めて観察させてもらいたいと思います。そしてエノキをはじめとする樹木の大切さをしっかりと認識し、東京一極集中と経済第一主義で進む野放図な開発と緑地の減少を、あらためて大きな問題だと感じます。

1. カルガモ、2. ホシハジロ、3. キンクロハジロ、4. キジバト、5. オオバン、6. カイツブリ、7. カワウ、8. ゴイサギ、9. アオサギ、10. オオタカ、11. カワセミ、12. コゲラ、13. リュウキュウサンショウクイ、14. オナガ、15. ハシボソガラス、16. ハシブトガラス、17. ヤマガラ、18. シジュウカラ、19. ヒヨドリ、20. ウグイス、21. エナガ、22. メジロ、23. ムクドリ、24. シロハラ、25. ツグミ、26. ルリビタキ、27. スズメ、28. ハクセキレイ、29. シメ、30. カワラヒワ、31. ドバト、32. ホンセイインコ

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