2025年1月17日の井の頭公園での野鳥観察記録

野鳥観察情報

本日で阪神淡路大震災から30年。被災された方々、亡くなった方々に哀悼の意を表します。未曾有の大惨事のことを忘れず、将来訪れるであろう大災害に備え、教訓を活かしたいと思います。有事にあっても利他に努められるよう、日ごろから心がけます。

今朝もビワの木の中で小競り合いを続けるメジロたち。合戦はいつまで続くのでしょう。毎日見てきたので、行動パターンも頭に入っています。どういうきっかけでどっち方向へ飛ぶかも読み切れるのですが、多くの場合カメラがついてきてくれません。もう十分いい写真が撮れているのでよいのですが……。
見物を短めに切り上げ、林の探索へ。飛んできた小鳥は久しぶりのカワラヒワ。1羽だけでした。まるで、今シーズンの冬鳥の少なさを象徴するようです。暗がりでガサガサをするいつものシロハラの姿を確認し、玉川上水を覗くとカワウがいました。潜水を繰り返しながら上流方向へ進んでいくカワウ。そういえば、ここで観察したことは今までなかったかもしれません。池で子育てしている個体群の中の一羽なのでしょうか。
橋を渡って少し進んだところで再び冬鳥の少なさを感じました。例年であれば林床に数羽のツグミがいてガサガサを行い、落ちたエノキの実を食べる光景が普通です。ところが今シーズンはまったくそれが見られず、静かなのです。毎日状況を観察しているのでわかってはいるのですが、あらためて寂しさを感じました。
草はらのアオジもいなくなったようです。シジュウカラがぶら下がっている落ち葉のかたまりに何かを見つけて、ぶら下りながら執拗につついていました。飛翔設定にして観察しながら待ちます。しばらくしてかたまりがほぐれたので、それを見た瞬間に飛ぶ!と感じてシャッターを押し、シジュウカラの飛んだ方向を追いました。画面のすみですが、捉えられました。次の動きを読んでいるのでギリギリ反応が追いついています。きちんと観察していないと次が読めないので、飛んだと思ったときには手遅れです。
少し進み、エナガの群れを待ち受けていたとき、生育の悪いマユミに一羽のメジロがとまっているのに気づきました。日当たりが悪いので実のなりが悪いし、葉もすべて落ちています。なにもないよーと思っていたら、メジロは1つだけ残っていた実を見つけ、赤い種子を食べようとしていました。メジロは目ざとく、わたしは観察不足でした。感心しながら逆光のメジロを撮影したそのとき、ヒヨドリが突っ込んできてメジロの食事を邪魔しました。なにも、こんなささやかな食事を邪魔しなくてもいいのに。やはり野暮で乱暴な人、いや鳥です。
池のカモをひと通り確認し、最後に青い鳥探しに挑戦。ここの個体はとてもシャイなので、ふつうにふるまっては難しい相手です。しょっちゅう犬の散歩で通る人もいます。今朝は幸運なことに自分だけだったので、まず遠くで動いている姿を見つけました。スニーカーでかかとから着地して忍び足し、近づきます。ここで写真を撮りたい距離まで近寄っては逃げられるだけ。その手前で光、周囲の環境を見て、よさそうな位置に見当をつけ、しゃがんでじっと待ちます。低木の枝越しに、彼が向こうで動いているのが見えます。警戒していないときは、結構ずっと林床にいることが多いことがわかります。人が近づいて警戒すると、低木の上に上がるわけですね。もっと警戒すると、常緑樹の葉の中に隠れてしまいます。そうしないよう、枝越しで見えなくなりそうなところをがんばって捉え、相手の位置を確認しながら低い姿勢でじっと待ちます。この間、通行する人もなかったこともあり、最後には向こうから近くに来てくれました。いやはや、手強い個体です。ですが、この駆け引きが楽しさでもあるのです。追いかけるのは無駄で愚かです。周囲に誰もいないとき、賢く駆け引きしてください。

1. ハシビロガモ、2. オカヨシガモ、3. ヨシガモ、4. ヒドリガモ、5. カルガモ、6. マガモ、7. ホシハジロ、8. キンクロハジロ、9. キジバト、10. オオバン、11. カイツブリ、12. カワウ、13. ゴイサギ、14. コサギ、15. コゲラ、16. オナガ、17. ハシボソガラス、18. ハシブトガラス、19. ヤマガラ、20. シジュウカラ、21. ヒヨドリ、22. ウグイス、23. エナガ、24. メジロ、25. シロハラ、26. ルリビタキ、27. スズメ、28. ハクセキレイ、29. イカル、30. カワラヒワ、31. ドバト、32. ホンセイインコ

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