自然観察会「井の頭自然さんぽ」当日になりました。暑さを感じて部屋の窓を開けていると、サンショウクイの声がします。早朝から動いている仲間によってセンダイムシクイやキビタキ、オオルリが確認されるなか観察地へ。鳥見は下見なしでぶっつけ本番が多いのですが、今回は参加者がものすごく多くなってしまったので、3班が3方向に分散する関係上、どこに夏鳥が入っているかを確認しながら集合場所へ。各班ともじっくり探索しながら移動しました。タイミングが合わなかったからか、さえずりを聞けない時間が長かったですし、風が弱いなか目視もがんばったのですが、成果は今ひとつでした。そんななか、早朝から同じ位置で採食を続けるオオルリ2羽がよく見せてくれたのが救いでした。見つからない、という結果も観察会のひとつの形なのですが、やはりお目当てを観察できたほうがよいに決まっています。さかんに採食を繰り返すオオルリが、捕らえたイモムシを枝にバシバシぶつけてしばいて食べているのを何度も観察しました。私の班に参加した鳥好き少年たちの会話が秀逸でした。「葉がなければ、もっと見やすいのに」「でも、葉っぱがなかったらオオルリはこないよ」小学校低学年の子どもたちの会話とは思えない、本質を捉えた言葉です。鳥合わせの後にその話を紹介しました。気温が上がって、葉が伸びて、イモムシが出てきたので、それが多い場所を見つけてオオルリは早朝からずっといるわけです。鳥のためには虫が欠かせないし、虫は植物がなければ生きていけない。だから、緑は大切ということが観察から具体的に実感できます。美しい夏鳥の観察と撮影を楽しみながら、そういう生きもののつながり、自然の仕組みを知って、たいせつに考えたいですね、と伝えました。終了後にいただいた拍手と、少年たちとの記念写真は私の宝物です。
1. カルガモ、2. キンクロハジロ、3. キジバト、4. オオバン、5. カイツブリ、6. カワウ、7. オオタカ、8. コゲラ、9. サンショウクイ、10. オナガ、11. ハシボソガラス、12. ハシブトガラス、13. ヤマガラ、14. シジュウカラ、15. ヒヨドリ、16. ツバメ、17. ウグイス、18. エナガ、19. エゾムシクイ、20. メジロ、21. アカハラ、22. キビタキ、23. スズメ、24. ハクセキレイ、25. カワラヒワ、26. ドバト、27. ホンセイインコ