2025年2月14日の井の頭公園での野鳥観察記録

野鳥観察情報

昨日の強風は収まり、おだやかな日和。数羽のエナガが林の中を駆け抜けていきました。風のように。思い返せばその光景が、今日の鳥見物語のプロローグだったのです。
青い鳥を探して歩くと、メジロがシラカシの木の根元にいました。樹液をなめる行動ですね。この時期によく見られます。樹液をなめるときは周囲に背を向けるので、いつもよりも警戒心が強くなっています。たまに振り返って安全確認しながらなめます。私は図鑑などに写真を使うので、こういう生態を静止画と動画で記録することに目がないのですが、メジロがよく見える位置に移動しようとすると、逃げてしまうものです。今日は使える写真や動画は撮れませんでした。
青い鳥は意外な場所にいました。姿を見つけたものの、死角に移動してしまいました。迫っては逃げるだけですから、向こうが出てくるのをじっと待たなければなりません。でも、しばらく待っても見えるところに来ないので、移動したのを見逃したのかもと忍び足でゆっくり進み始めました。ところが歩み始めてすぐに、ツツジのものすごく茂った中に青い部分が見えて、意外と近い位置に隠れてじっとしていたことに気づきました。待っているとようやく飛び出しましたが、こっちに向かって飛んできたところ私に気づいて方向転換し、遠くまで飛んでいってしまいました。私が木や人工物だったら、とまったに違いありません。そんな飛行コースでした。
その場を離れて探索を再開。シジュウカラがさえずる林では、各所でエナガのつがいが巣づくりの準備をしています。コケをくわえて運ぶつがいもいれば、巣をつくるのに適した場所を探して低木から低木に移動するつがいもいました。池を観察していると、カイツブリのつがい同士がなわばり争いをしていました。威嚇の声で鳴きながら低く飛んで突進し、相手を威圧します。相互に突進し合い、気迫で負けたほうが退却するとつがいで勝鬨の声を上げます。そうしてなわばりの境界が決まっていきます。この行動も繁殖期を象徴するもので、多くの鳥が子育てする季節である春の訪れを感じます。
今日の鳥見もそろそろ終了という頃、物語のクライマックスが訪れます。メジロがチュルチュルキーキーキー、コゲラがギー ギー ギー ギーとどちらも連続的に鳴き続けているのに気づきました。この状況から、近くに天敵がいるに違いないと見当がつきます。はたして、彼らの近くにモズがとまっていて、尾羽を回していました。そういうことです。すぐにシジュウカラがツーツーピ ツーツーピツーツーピと鳴きながら参戦し、最後にエナガが近づいてきてジュール ジュール ジュールと鳴き、役者が揃いました。モズ対小鳥連合軍の戦いは、モズが樹上で4種の鳥に囲まれ、大合唱を浴びせられるという展開になったのです。この戦いは、やがてモズが逃げ去ることで終結しました。すると、辺りはすぐに何事もなかったかのように静かになります。その静寂が訪れる瞬間、あれだけにぎやかだったのが静まるときが、たまらなく趣があるものです。
しっかり観察していると、鳥たちの声だけでどういう状況か察しがつくようになります。動物言語学の鈴木俊貴さんが一躍脚光を浴びていますが、その研究と考え方に強く共感しています。私も研究レベルではないにしても毎日の観察でわかる、あるいは察しがつく鳥語があります。鳥の言葉がわかってなんになるのか、という問いへの鈴木さんの答えも、私が日々考えていたこととほとんど同じです。ここにはあえて書きませんが、最近は著書以外に観察会や講演でもその考えを伝えるようにしています。

1. ハシビロガモ、2. オカヨシガモ、3. ヨシガモ、4. ヒドリガモ、5. カルガモ、6. ホシハジロ、7. キンクロハジロ、8. キジバト、9. オオバン、10. カイツブリ、11. カワウ、12. ゴイサギ、13. アオサギ、14. コサギ、15. オオタカ、16. コゲラ、17. モズ、18. オナガ、19. ハシボソガラス、20. ハシブトガラス、21. ヤマガラ、22. シジュウカラ、23. ヒヨドリ、24. ウグイス、25. エナガ、26. メジロ、27. ムクドリ、28. シロハラ、29. ツグミ、30. ルリビタキ、31. ジョウビタキ、32. スズメ、33. ハクセキレイ、34. アオジ、35. ドバト、36. ホンセイインコ

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