蒸し暑い朝でした。住宅地は静かで、イソヒヨドリの気配もありません。昨朝活発に餌集めしていたスズメも見当たりませんでした。
林も静かです。最初の観察地も静まり返っていました。この観察地、風がなく静かだと、時間がとまったような感覚があります。声に頼りきらず、しっかり目視で探すのがわたしの観察スタイル。ハトがなぜか低い暗がりに飛び込んでいきました。アオバトを期待しましたが、キジバトの色味が見えました。とまったように見えた位置を双眼鏡で確認するものの、視野の中に姿はありません。少しすると、バシバシッと羽音を立てて飛び出してきました。その後をもう1羽がついていきます。2羽いたのかと思いきや、後続はオオタカでした! オオタカはキジバトを捕えようと追いかけます。やがて2羽は見えなくなり、狩りの成否はわかりませんでした。移動を始めたとき、手の甲に蚊がとまっているのに気づきました。
林の中心部の探索を進めます。相変わらず静かですが、風がないので動くものが目に入りやすい好条件です。声は聞こえないものの、ポイントポイントで立ち止まって目を凝らします。すると、ハトのように高速飛行して旋回し、少し離れた場所にとまった中型の鳥がいました。無言です。今度こそアオバトか、でもシルエットと羽ばたき方が全然違うなと考えながら双眼鏡を覗くと、しましまが見えました。木々に隠れていますが、つぶらな瞳も見えます。杜鵑類であり、大きさと胸の横斑の入り方、虹彩からホトトギスであることがわかりました。週末に観察してきた戸隠で「杜鵑のなる木」を発見し、ツツドリ2羽、ホトトギス1羽の3羽を比較しながらじっくり観察できました。その経験があったので、見分けの難しい杜鵑類でも迷うことなくホトトギスだと同定できます。昨朝、今シーズンはホトトギスを確認していないことを仲間と話していたので、「噂をすればホトトギス」です。早速仲間に知らせ、探索再開! がさっと何かが落ちて、そのうえで動いている鳥を見るとムシクイ類でした。無言だったので、識別できないまま、見失いかけました。どこへ行ったかなと周囲を見回していると、ホトトギスが近くにとまるのが見えました。枝まみれだったので、撮影位置を変えてよく見えるようになり、いただきと思ってレンズを向けた瞬間、ホトトギスは飛び立ってしまいました。もう一歩だったのですが、ここは1勝1敗です。さあもう1戦と意気込みましたが、サンコウチョウのさえずりが聞こえ、目標を変えました。
サンコウチョウのさえずりは、聞こえるたびに遠ざかっていきます。目を向けると、顔馴染みの犬の散歩の人が木立を見上げていました。さすがにあのさえずりはただものではないと気づいたようです。そちらへ近づいてサンコウチョウであることをお伝えし、なおも移動していくサンコウチョウに近づいていきます。最初の観察地まで戻って声のする方向に目を凝らすと、メスであることがわかりました。少し観察してから、再びホトトギスへ目標を変更。しばらく探索しましたが、再発見することはできませんでした。ホトトギスは結局一回もさえずることなく、目視での勝負に終始。逃したシャッターチャンスが悔やまれますが、なにより今シーズンもホトトギスが井の頭に来てくれたこと、観察記録になったことが重要だし、うれしいのです。このうえ、いい写真まで望むのは欲張りすぎというものです。
1. カルガモ、2. ホトトギス、3. キジバト、4. カイツブリ、5. オオタカ、6. コゲラ、7. アオゲラ、8. サンコウチョウ、9. ハシボソガラス、10. ハシブトガラス、11. ヤマガラ、12. シジュウカラ、13. ヒヨドリ、14. メジロ、15. ムクドリ、16. スズメ、17. ドバト、18. ホンセイインコ