2025年5月24日の井の頭公園での野鳥観察記録

野鳥観察情報

昨朝と同じように北風が冷たく、ジャケットの下が半袖Tシャツでは少し肌寒いくらいでした。昨日より気温が低いようです。今朝も林は静かでした。サンショウの実のしびれがなくなったころ出会ったのは、4日ぶりのキビタキです。かなり控えめな子で、さえずりの前奏だけを小声で鳴くのみ。しっかり意識していないと、聞き逃してしまうところです。シャイなようでなかなか出てこないので、探す角度を変えようと移動していると、友人からエナガだんご出現の通報がありました。多くの人が夢中になることがらに対して執着心の少ない私は、何年もだんごを見ていません。でも編集を担当した『いつも仲間といっしょ エナガのくらし』が産經児童出版文化賞を受賞し、6月12日に贈賞式に出席する予定でもあり、久しぶりに見ておくことにしました。
だんごになっているのは幼鳥6羽でした。体をぎゅうぎゅうに寄せ合っていたのは、少し気温が低めだったからでしょうか。肌寒いといっても20℃近くあるから、それが理由ではないですね。エナガは繁殖期がほかの鳥よりも早く、早春から動き始めるので、通常「だんご」が見られるのは4月下旬〜5月上旬くらいです。それを本日観察できたのは、一度繁殖に失敗してやり直し、遅れたからかもしれません。幼鳥らは親鳥が餌をもってくるとおねだりしますが、親鳥が去ると眠ってしまいます。その寝顔のかわいいこと。周囲に平和な時間が流れました。やがて団子はバラけ、群れは移動し始めます。遠くまで飛んでいったり、戻ってきたりしていましたが、わたしは先ほど敗けたキビタキともうひと勝負することにしました。
キビタキは場所を変えていましたが、例の控えめさえずりが聞こえたので見つけることができました。なかなか姿を捉えられませんが、決着は時間の問題です。ところがそこに、エナガ一家がシジュウカラ、メジロ、コゲラを連れてやってきました。再び「だんご」になるのを期待して注目します。でもキビタキが控えめにさえずるので、まず勝負を決めてからと思い直しました。キビタキを探して控えめさえずりの方向に注目。しかし、そこではエナガの大家族と友人?らが活発に動いていたので、私の視野には常に何羽かの小鳥がいる状況に。カラ類は動きが緩慢ですし、メジロは小さく、コゲラは幹や枝を移動していきます。エナガは細く尾羽が長いシルエット。それに比べるとヒタキ類は動きが鋭く、枝にぴたっととまります。ということで、双眼鏡で観察しなくても目視で見分けがつきますが、林は暗くて風があり、とにかくわちゃわちゃしています。「消去法」は苦戦しました。ようやくスダジイの暗い横枝にかすかに橙色が見えて、いた!と撮影にかかりますが、ファインダーに入る前にキビタキは飛び去ってしまいました。今日2敗目です。むむむそれなら、とターゲットをエナガに切り替えました。その後、ずーっとエナガの群れを見上げて観察を続けましたが、なかなか「だんご」にはなりません。親鳥やヘルパー1羽に幼鳥が1羽ついていくマンツーマン体制があちこちにいるような状況。とにかくエナガの声がにぎやかで、周囲に雨のように降り注いでいます。その後、キビタキの控えめさえずりが聞こえたので、3戦目に挑みました。今度はイイギリの横枝に橙色が見えたのですが、ファインダーに入れたと思った瞬間に飛び去りました。今日は3戦3敗です。エナガの幼鳥たちは動き続けて疲れたのか、サクラの枝にとまって羽づくろいなどして休んでいました。休んでいる子が何羽もいましたし、2羽で並んだりするので「だんご」の期待が高まりましたが、バラけたまま集まらないのでした。丸見えの枝に単独でとまったまま眠っている子もいて、こんなところを襲われたらひとたまりもないなと思いながら、あどけない仕草に見惚れていました。

1. カルガモ、2. キジバト、3. カイツブリ、4. カワウ、5. オオタカ、6. コゲラ、7. オナガ、8. ハシボソガラス、9. ハシブトガラス、10. シジュウカラ、11. ヒヨドリ、12. ツバメ、13. エナガ、14. メジロ、15. ムクドリ、16. キビタキ、17. スズメ、18. ドバト、19. ホンセイインコ

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