大型連休に鹿児島県十島村(トカラ列島)の平島へ行ってきました。毎年の恒例行事。昨年はサンコウチョウ祭りでしたが、渡りが全体に早い印象がある今回はどうなるでしょう。前週までの知人の観察報告を見ると、期待で胸が膨らみます。今回は若い友人が同行。フェリーとしま2は定刻23時に鹿児島港を出航しました。ほどなく消灯となり、眠ります。
汽笛とともに口之島へ入港するアナウンスが流れ、目覚めました。まだ暗いですが、観察の準備をして甲板に立ち、海を眺めます。遠くにオオミズナギドリの群れが飛んでいるいつもの光景。次の中之島へ向かってフェリーが順調に航行するうち、周囲は次第に明るくなってきます。するとショーの主人公、カツオドリが現れました。いよいよショータイムの始まりです。カツオドリはフェリーに伴走しながら獲物を探します。フェリーの航行に驚いて飛び出すトビウオが、カツオドリのお目当て。トビウオめがけて速度を上げ、滑空するカツオドリを狙いました。

8時過ぎにフェリーが平島へ着くと、早速探索開始。小さな集落をまわります。不意にハト大の鳥が飛んできました。カメラのスイッチを入れ、迎え撃ちます。ファインダー内でなんとか合焦した鳥は黄色く、撮影しているときはアオバトだと思いましたが、写真を見返してみるとコウライウグイスでした。あざやかな黄色で、猫にたとえられる声でミャー ミャーとよく鳴くのですが、警戒心が強く、なかなか姿を見せない忍者のような鳥です。このときも大きなガジュマルの木に入ったあと、よく鳴いていましたが、姿は見つけられませんでした。

いつものコースで集落のポイントを回り、丹念に探索します。鳥は全体的に少なめ。天気のよい日が続き、鳥が抜けていったようです。そんな状況でしたがホオジロ属は充実していて、シロハラホオジロ、コホオアカ、キマユホオジロ、シベリアアオジはいつも通りいました。そして20羽ほどもいたというシマアオジがわずかに残っていたのがうれしく、シマノジコやノジコもいました。コサメビタキはあちこちにいるのですが、ヒタキ類は全体に少なく、期待のマミジロキビタキやムギマキはおろか、なんとオオルリが見られませんでした。ツグミ属もかろうじてアカコッコが確認されたくらいです。ただ、集落でじっくり観察できたベニバトは初見でした。その後、山海留学平島寮の子どもたちを連れ出して鳥見に出かけると、ブッポウソウをかなり近い距離で観察できました。集落付近に出没してくれたのです。

ただお気に入りのポイントは振るわず、アカヒゲの声も少ない印象でした。かろうじてサンコウチョウが2羽現れましたが、サービスが悪く、子どもたちが見ることは叶いませんでした。セキレイ類もビンズイくらいで、ツメナガセキレイはおろかハクセキレイも確認できない状況です。そういえば、コムクドリの群れも見ていない。そんなスタートでしたが、天気が悪くなって荒れた日の翌日、ご新規さんが到着します。集落にオウチュウが現れ、狩りをじっくり見せてくれました。また今回初見のオオジュウイチの出現には驚きました。飛んでいるのに気づいたときは猛禽類だと思いましたが、撮影してみると杜鵑類だったのです。ジュウイチの幼鳥だと思いましたが、大きさと斑の入り方などからオオジュウイチだと同定しました。写真がまともに撮れなかったのが残念です。

その後も数が増えていったオウチュウはいたるところで観察・撮影でき、シマアオジとシマノジコの2ショットも撮れました。宿敵のコウライウグイスは2個体を確認。とても難しい勝負を制し、枝かぶりながら姿を捉えることができました。

全体的に種数や個体数は少なめで、いつもの子がいないという状況もありましたが、平島らしい観察ができ、今回も充実しました。今回もお世話になった友人家族と島の人々、何度もわたしの見落としを拾ってくれた若き友人、鳥見談義からバーベキューまでご一緒してくれたバーダーのみなさん、そして命懸けの渡りの途中に平島へ立ち寄り、楽しませてくれた鳥たちに感謝します。
1. アマツバメ、2. オオジュウイチ、3. カラスバト、4. キジバト、5. ズアカアオバト、6. バン、7. ヤマシギ、8. イソシギ、9. タカブシギ、10. オオミズナギドリ、11. カツオドリ、12. ミゾゴイ、13. ゴイサギ、14. アカガシラサギ、15. アマサギ、16. アオサギ、17. ダイサギ、18. チュウサギ、19. クロサギ、20. ミサゴ、21. ツミ、22. ハイタカ、23. サシバ、24. ブッポウソウ、25. カワセミ、26. チゴハヤブサ、27. ハヤブサ、28. サンショウクイ、29. リュウキュウサンショウクイ、30. コウライウグイス、31. オウチュウ、32. サンコウチョウ、33. アカモズ、34. ハシブトガラス、35. ヒレンジャク、36. ヒヨドリ、37. ツバメ、38. イワツバメ、39. コシアカツバメ、40. ウグイス、41. チョウセンウグイス、42. キマユムシクイ、43. センダイムシクイ、44. エゾムシクイ、45. セッカ、46. メジロ、47. ムクドリ、48. コムクドリ、49. アカコッコ、50. エゾビタキ、51. サメビタキ、52. コサメビタキ、53. アカヒゲ、54. シマゴマ、55. キビタキ、56. オジロビタキ、57. ルリビタキ、58. イソヒヨドリ、59. ノビタキ、60. ツメナガセキレイ、61. キセキレイ、62. ヨーロッパビンズイ、63. ビンズイ、64. タヒバリ、65. アトリ、66. コイカル、67. イカル、68. シロハラホオジロ、69. コホオアカ、70. キマユホオジロ、71. シマアオジ、72. シマノジコ、73. ノジコ、74. シベリアアオジ、75. アオジ、76. インドハッカ