2026年3月7日の井の頭公園での野鳥観察記録

野鳥観察情報

トップ画像:巣材の羽を運ぶエナガ
よく晴れて気温も上がりましたが、風が強く吹いています。最初の観察地で今日も同じ展開にならないか期待しましたが、ツグミの出迎えはなく、モズの複雑なぐぜり鳴きも聞こえません。チャンピオンらしきシロハラが、ガサガサをしていました。ひと通り確認して移動しようとすると、先ほどのシロハラが樹上に上がりました。木から木へ、少しずつ移動していきます。するとツグミが出てきて、シロハラの近くへ。これは一触即発のチャンス!と飛翔設定にして待ち構えますが、シロハラはツグミに威嚇されてププププイプイプイと鳴きながら逃げていってしまいました。

「舞台」に鳥影はありませんでした。広場にツグミがいるのが見えたので、何を食べているのか調べることにしました。啓蟄を過ぎましたし、今日は春のような陽気なので、まさに虫が動き出しているに違いありません。ツグミは「だるまさんが転んだ」のような動きで、虫を探して食べていました。見つけてから食べるまでが一瞬なので、肉眼では何を食べているのかがわかりません。そこで、カメラの設定を高速シャッターにし、地面にくちばしをつけたら連写します。ツグミが頭を上げたときにはすまし顔なのですが、その間の動きは秒間20コマの撮影速度の約4コマ分=約0.2秒なので、どんなによい双眼鏡でベテランが観察しても見えません。目にも止まらぬ速さとはまさにこのことです。これを可視化できるのが最新のミラーレスカメラとレンズ。写真を見返すと、ツグミは地面からいろいろな小さい虫を次々にくわえ上げ、食べています。ミミズも引っ張り出していました。こうして可視化すると、多様な土壌動物の存在が大切に感じられますし、温暖化と乾燥化に対する問題意識がより具体的に強くなります。

虫を採食するツグミ。この白い虫がよく写真に写った
ミミズを引っ張り出す

ツグミは虫探しに夢中になり、観察しているわたしの存在を忘れてしまったのか、どんどん近くに向かってきます。ファインダー越しのツグミがこっちへ向かって突進してきて、どアップに。チラッとカメラを外して肉眼で見ると、目の前5mほどにいました。鳥は追えば逃げるだけですから、大きく写真を撮ろうとやみくもに接近するのはやめましょう。こういう、向こうから近くに来てくれる、いわば「許容してもらえた」状況が最上です。

林へ戻ると、遠目にシメが地上で食べ物を探しているのが見えました。その近くに別の小鳥がいます。確認するとルリ子でした。いつも園路に出てきて柵の上にとまって尾を上下に振るのですが、今日は笹薮からチラチラっと見え隠れするのみで、奥へ引っ込んでしまいました。シメがいたからでしょうか。生存確認できてうれしい気持ちになりました。

探索を進めます。アトリの群れが来ていたイロハモミジには、シメが1羽だけいました。アトリはというと、数羽がヒサカキの根元で採食しています。それをシロハラが蹴散らしました。アトリは樹上に上がり、今度はうろにたまった水を飲みますが、それもシロハラに横取りされました。野に生きる生きものたちに、争いはつきものですね。

オオタカの声を聞きながら探索を進めると、エナガの小さな群れが低い位置に降りているのが見えました。確認してみると、羽をくわえています。そうです、内装に使う羽を拾い集め、巣へ運んでいるのです。興味深かったのはつがいだけではなかったこと。4羽が羽をくわえて、巣があるであろう方向へ飛んでいきました。エナガの「社会」では、つがい以外の個体が子育てを手伝うことがありますが(ヘルパー)、おもに自分が子育てに失敗したときなどに、血縁関係の個体の子育てを手伝うことがあると考えられています。まだまだ子育てはこれからという時期に、ヘルパーが加わることがあるのでしょうか。

七井橋の上でさびしい池を見ていると、小学生くらいの3人組が来て「あそこに白い鳥が見えるよ」「え?どこどこ」などとやっていたので、その場で見える鳥、聞こえる鳥をひと通り案内してあげました。

帰り道、かすかにいい声が聞こえたので立ち止まって耳を澄ましました。この季節らしい、メジロのぐぜり鳴きです。シラカシの木をそっと覗くと、風に揺られながらぐぜり鳴きするメジロの姿がありました。

1. ハシビロガモ、2. カルガモ、3. ホシハジロ、4. キジバト、5. オオバン、6. カイツブリ、7. カワウ、8. アオサギ、9. コサギ、10. オオタカ、11. コゲラ、12. アオゲラ、13. ハシボソガラス、14. ハシブトガラス、15. ヤマガラ、16. シジュウカラ、17. ヒヨドリ、18. ウグイス、19. エナガ、20. メジロ、21. ムクドリ、22. シロハラ、23. ツグミ、24. ルリビタキ、25. ジョウビタキ、26. スズメ、27. キセキレイ、28. ハクセキレイ、29. アトリ、30. シメ、31. カワラヒワ、32. ドバト、33. ホンセイインコ

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