【レポート】井の頭自然さんぽfn.029「夏の夜長の公園探検」

イベント

2025年8月9日土曜日開催

今年も真夏の恒例、ナイトウォッチングを井の頭公園で開催しました。コウモリ、カラスウリ、セミの羽化の観察です。毎回、子どもたちに人気のこの企画、今回も全体で32人の参加者の半数が小学生以下です。子どもらは元気いっぱいで、のっけからライト片手に走り回っていました。
スタッフは9人。今回から秋葉さんと小村さんに井の頭いきものナビに加わってもらいました。

日没から約20分後、周囲はすっかり暗くなり、空には黄色くて大きめの満月が浮かんでいます。七井橋の上でコウモリ探索を始めようとしたら、すでにコウモリが飛び回っているではないですか。多くの参加者が探知機要らずで確認できました。近年、コウモリの姿を見かける機会は減っていて、虫が減ったことが原因ではないかと考えています。一応、探知機での探索を体験してもらい、PCでコウモリについて少しお話し、クイズをしました。木曜日に日比谷公園で行ったセミ羽化観察会と同じように、野外でパワーポイントを使ってお話しする形式ですね。iPadならスマートなのですが、キーボードやペンシル、ケースやらなんやらオプションを購入すると結構な予算が必要なので、それならMacBook Airでええやん。ただ、池に落としでもしたら大変なことになるので、慎重に扱いました。コウモリの後は七井橋に網を張るコオニグモを観察し、池の北岸を移動しました。

キッズウィークエンドの授業「夏の夜のひみつ」の話を覚えている子も多かった
コオニグモの巣の粘着力や弾力を確かめる子どもたち

子どもたちの探索能力は高く、セミの幼虫がカマキリに捕まっているところを見つけたり、羽化しているセミもすぐに見つけてしまいました。これで、残す観察対象はカラスウリのみです。昨年もこんな展開だったような。

ヒトに踏みつぶされるよりもいい。ひとりの子が言ったその言葉に感心
最初に見つけた羽化はちょっと高い位置だった

羽化を2、3見つけ、咲いているカラスウリを観察しますが、ある子がヤモリを見つけたところ、他の子たちも前のめりになって一緒に観察。花よりもヤモリのほうが、はるかに人気が高いのでした。

開花したカラスウリ。スズメガが訪花するようすを見たいのだが、なかなか目にする機会がない
最後にセミクイズをして終了

その後、羽化が始まったばかりのセミを見つけ、今度はその場でじっくり観察しました。終了時間が迫ってきたので、再びPCを出してセミクイズ。どの子もキッズウィークエンドの講演を聴いていたのでしょう。クイズの正解率が高すぎでした。それはそれでいいことです。子どもらの無限大の可能性を感じます。

ツクツクボウシの羽化

観察会終了後、ツクツクボウシの羽化を見つけた子がいました。レポート用に撮影しておこうと思って撮りに行きましたが、片手にライト、片手にカメラでは難しいところです。私が苦労していたら、その子がライトで照らしてくれました。「照らしてくれてありがとう」と感謝の気持ちを伝えました。

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