2024年4月20日
21回目の井の頭自然さんぽは、春恒例の夏鳥探し。約30人の参加者を3班に分け、いつものように井の頭池から始めました。池では井の頭公園の顔ともいえるカイツブリが繁殖できておらず、最悪の状況です。カワウのコロニーは、営巣木が剪定されて落とされてしまいましたが、カワウたちは再び巣を架けて子育てしています。生きものは次の世代に生命をつなぐのが、生きる目的。なんとしても役目を果たすのだという執念を感じます。
林には多くの夏鳥が逗留中なので、早々に池を離れることに。歩き始めてすぐにオオルリの声が聞こえました。はじめはかすかな声でしたが、やがてはっきりしたさえずりに変わり、参加者もわくわくします。葉が伸びてきた高木の枝にとまってさえずるオオルリを見つけ、スコープに入れて参加者に声をかけました。美しい姿を大人だけでなく子どもたちにも見てもらうことができ、開始早々に目標達成。
今シーズンは夏鳥が多く、どこに行ってもキビタキがいる状況です。次の目標へ向かって林を進みました。センダイムシクイを観察しながらキビタキの姿を求め、なんとか捉えることができました。
最後に、気温が上がって葉が展開し、葉を食べる虫が発生して、鳥が食べるという、季節と生きもののつながりについて話をしました。井の頭公園の環境があることで、渡り鳥が生命をつないでいることを紹介し、鳥合わせをして締めくくりました。
次回は6月下旬に変形菌の観察会を開催する予定です。