【レポート】井の頭自然さんぽfn.009「楽しい冬の自然観察」

イベント

2021年12月11日土曜日 9~12時

 新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いているので、半年ぶりに井の頭自然さんぽを開催することができました。テーマは冬の野鳥観察。
 毎朝続けている、仕事場へ行く前の観察は17年目。年々深まる自分の観察を活かし、本や図鑑、インターネットには一切書いていない独自の観察知見で、鳥たちの生態を紹介しました。初心者はもちろん、野鳥観察の経験豊富な人も興味津々。誰でもよく観察すれば、気づきや発見があるということに目覚めてくれます。

 アトリが現れる三角広場からスタート。鳴き声、大きさ、飛び方、シルエットなど、観察者がどういうポイントを瞬時に情報処理して認識しているかを伝え、観察の仕方のヒントを示しました。ツグミがエノキの実を、アトリがケヤキとアキニレの実を食べているのを観察。観察によって鳥が何をしているかを見極め、理由を知る楽しさを知ってもらいました。

アトリ

 池ではまったく人怖じしないカワセミが参加者の目の前に。スマホで撮影大会になりました。最近、毎日出没しているリュウキュウサンショウクイも鳴きながら上空通過。今、参加者に見せたい鳥の鳴き声を聞くことができました。シジュウカラ、メジロ、コゲラ、エナガ、ヤマガラの混群に囲まれながら、井の頭池の水鳥を観察。今シーズン11種確認しているカモ類を中心に観察しましたが、まあ進まない進まない。3時間の観察会ですが、池だけで2時間が過ぎようとしていました。これはいかんと、「羽ばたくよ」とカモが羽ばたくのを「予言して」参加者を驚かせてから、池のほとりのエノキレストランを冷やかし、その後御殿山へ。リュウキュウサンショウクイがよく出没するエリアを確認しました。

 雑木林では、カワラヒワの群れを探しました。今シーズンは50羽ほどの群れが越冬していて、イヌシデの翼果を食べまくっています。翼果はまだ残っていますが、葉が落ちるのと同時期に群れは分散しています。でも、小さな群れを観察できました。ヒヨドリがイイギリの実にがっついているのを解説し、時間がなくなったのでそろそろというところで頭上をびゅっと横切った中型の鳥。見上げた私の視界に飛び込んだのは、扇形に広げた尾羽。尾羽の模様は鷹斑。近くにとまったハト大の鳥はツミでした。ほどなく飛び去ったところで鳥合わせして会を終えました。次回は2月に開催します。いろいろ考えると、次回も野鳥観察ですね。

エナガさん

観察種:1. オカヨシガモ、2. ヨシガモ、3. ヒドリガモ、4. マガモ、5. カルガモ、6. ハシビロガモ、7. ホシハジロ、8. キンクロハジロ、9. カイツブリ、10. キジバト、11. カワウ、12. ゴイサギ、13. バン、14. オオバン、15. ツミ、16. カワセミ、17. コゲラ、18.サンショウクイ、19. オナガ、20. ハシボソガラス、21. ハシブトガラス、22. ヤマガラ、23. シジュウカラ、24. ヒヨドリ、25.ウグイス、26. エナガ、27. メジロ、28. ムクドリ、29. シロハラ、30. ツグミ、31. キセキレイ、32. ハクセキレイ、33. アトリ、34. カワラヒワ、35. ドバト、36. ホンセイインコ

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